2023/09/17
全てを解決してあげたいけれど。
ワタクシ、ある日店長のお嬢さんに、
「カルテにクリップをつけて
テープで留める」
という単純作業をお願いしたのでしたが。
その日、
店は少々混みあっておりましたので、
ワタクシ、事態の把握が少々遅れてしまったのでした。
受付と店内は、
大きな用具箱とロッカーで仕切るように区切られていたので、
ちょっと覗き込まないと見えなかったのです。
なので、
「ピー、ガチャン
ピー、ガチャン」
セロテープを小刻みに引き出しては勢いよくちぎる音の連打に
先に気がついたのは、
ある常連のお客さまでした。
お客さまは、
横に立ってドライヤーを使っていたワタクシの袖口を、
ピッピッと引っ張ると、
「・・・ねえ。
さっきから店長の娘さん、
なにしてるの」
「は？」
お客さま、ご近所にお住まいの方でしたので、
お嬢さんの事も以前からご存じでした。
「なんか、
ずーーーっと
セロテープ切ってるけど。
いいの、あれ？」
「そうですか？」
ワタクシ言われた瞬間、
自分が彼女に頼んだ仕事について思い出しました。
ハッとして振り返ると・・・
・・・＿|￣|○
彼女、
クリップに留めるセロテープの準備から、
始めたんだそうです。
後で聞けば。
「全部の分のテープ切ってから、
やろうと思った」
そうで、切ったものをまずは
受付のテーブルのヘリに綺麗に仮に貼って行き、
なにせ数百枚分を予定しているものですから
それだとすぐ終わってしまい、
そこからぐるっと回って横に会ったパソコン台、
パソコン、
後ろにあったお荷物入れ等々へと
草木のツルが足を伸ばしてはい回るように、
その範囲を伸ばしていたのでした・・・Ω＼ζ°)ﾁｰﾝ。
あっちこっちヒラヒラセロテープだらけの中にいる
彼女を見て。
ワタクシ、
「あ」
と言ったきり言葉を失ってしまいました。
説明してあげないといかんのか、
そう思ったのですが、
どこから？
色々考え過ぎて口をパクパク、
見れば振り返って常連のお客さんも
「まずいものを見た」
というような、ドキッとした顔をしておられました。
と、
「・・・これ、全部外そう」
チューリップさんでした。
彼女もやはりお客さんにかかっていた手を止めて
様子を見に来てくれｒたのでしたが、
事態を目にしても
ぐっと寸でのところで何かを飲み込んで
怒るでもなく、
落ち着いた口調でもう一度繰り返したのでした。
「すぐ全部剥がしておいて。
お客さんの荷物出し入れする時に、
くっついちゃうでしょ」
「・・・はい」
お嬢さん、無表情のままそれに淡々と応じると、
新しいコマンドを入力された機械のように、
今度は１枚１枚テープをはがして、
ある程度になると丸めて団子にし出しました。
チューリップさんもまた自分の仕事に戻り
ワタクシも、今度は写る鏡の端にお嬢さんの様子を入れながら、
お客さまの施術に戻りました。
「・・・何かあった時、
色々言ってあげた方がいいのか、
それとも言っても分からないのか、
正直こっちも判断がつかないから」
チューリップさんに後で言われました。
「・・・こっちがあんまり考え過ぎると、
仕事にならないかもよ？
もしまた今度、なにか失敗してると思ったら、
すぐ次の指示出してあげて。
でないと、
お客さんも動揺しちゃうからさ」
「・・・すいません（´・ω・｀）」
「ま、
あんな事してるとは
普通思わないけどねー(-。-；)y-゜゜゜
っていうか、
店長が出てこないの
なんでだろうねー(´･ω･)(･ω･｀)ﾈｰ」
そう、この時も
店長だって店内にいたのです。
確かに接客中で、
確かにカット中だったけれど。
なにか起きてるのは分かっている顔だったのに、
こちらを見ないようにして、
完全に無視、
後になってからも、
「さっきどうした？」等一切ないんですから。
お嬢さんはその後、
テープを全部剥がして、
きれいなボールを幾つか作って
それをレジに並べていました。
頼んだ仕事は
「やっぱりこっちでやるわ」
と引き取らせてもらいましたが、
別に反応はありませんでした。
今日もがんばります😉。
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「親がほっといてるんだから、
関わらない方がいいよ」
でないと逆にクビになるよと。
チューリップさんには忠告されました。
この出来事が一因になったのか
ならなかったのかは分かりませんが、
いつからか、
お嬢さんは手伝いに来なくなりました。
時々、裏口が「ガチャッ」
と開く音がするので見に行くと、
お嬢さんが弁当を手にしていて、
「お母さんの」
と、置いて行く事がありましたが、
それだけになりました。
そしてやはりその後も、
表で出くわすと、
こちらを一瞥もせずすれ違って行くのでした・・・( ﾟдﾟ)
次回、
ワタクシ、自分の練習に手間取っていたけれど。
なんと、その事情はおいおい分かってくるよー(ﾟ∀ﾟ)♪
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